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- 2025.07.10
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経口補水液(OS-1など)は熱中症・脱水症「予防」には適していません

先日、ある患者さんから「熱中症や脱水症予防のため、日頃からOS-1を飲むようにしています」と伺いました。私はその方へ、「日頃の脱水症予防には、こまめな水分摂取で十分です。OS-1などの経口補水液は、脱水症になったときに飲むものです。そうでない場合は、飲まない方が良いでしょう」とお伝えしました。
消費者庁のウェブサイトにも、経口補水液の注意点が掲載されています(参照:消費者庁「経口補水液について」https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_for_special_dietary_uses/oral_rehydration_solution)。
経口補水液は「治療のための飲み物」
経口補水液は国により「特別用途食品」に指定されており、その対象は「感染性胃腸炎による下痢・嘔吐に伴う脱水時の水・電解質の補給が必要な人」と定められています。
経口補水液は、一般的なスポーツドリンクと比較してナトリウムやカリウムを多く含んでいます。糖分も含まれますが、これは電解質が吸収されやすいように調整された濃度であり、糖分自体の濃度はそれほど高くありません。つまり、経口補水液は、ナトリウムやカリウムが欠乏した脱水症を治療するための飲み物なのです。
日常的な摂取は健康リスクを高める可能性も
脱水症でない方、つまりナトリウムやカリウムが足りている方が日常的に経口補水液を飲むと、ナトリウムやカリウムの摂取量が増えすぎてしまいます。特に心臓や腎臓に基礎疾患がある方には悪影響が出やすくなります。例えば、ナトリウムが過剰になればむくみや心不全悪化の原因となるほか、腎臓の悪い方がカリウムを多く摂取すると高カリウム血症となり、不整脈が出やすくなる可能性があります。もちろん、炎天下での作業など、大量に汗をかいた場合の水分・電解質補給として経口補水液が有効な場面もあります。しかし、一般的な生活で少し汗をかく程度であれば、通常の食事で摂る塩分と水分補給で十分です。
スポーツドリンクの注意点
一般のスポーツドリンクは、飲みやすさを重視して糖の濃度が高めに設定されているものが多いです。そのため、糖尿病の方が飲むと血糖値が上がってしまう可能性があります。最近ではカロリーゼロのスポーツドリンクも増えていますので、糖尿病の方は、水や麦茶、またはカロリーゼロのスポーツドリンクを選ぶようにしましょう。
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