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- 2025.02.06
- CATEGORY先生のへや
感染症について
現在、インフルエンザをはじめ、さまざまな感染症が流行しています。以下にその概要を説明いたします。
インフルエンザ:
インフルエンザにはA型とB型があります。現在流行しているのは主にA型ですが、遅れてB型も流行する可能性があります。インフルエンザは1〜3日の潜伏期を経て、高熱、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛が先に現れるのが特徴です。その後、咳や鼻水などが現れます。迅速抗原検査で診断可能ですが、発症から半日以上経過しないと陽性反応が出にくい場合があります。タミフルなどの治療薬もありますが、発症後72時間以内に治療を開始しないと効果が期待できません。
感染性胃腸炎:
感染性胃腸炎は一般的に「嘔吐下痢症」と呼ばれ、ほとんどはウイルス感染によるものです。特に冬季はノロウイルスによる感染が多く見られます。発熱を伴わないこともあります。一般的に数日で自然治癒しますが、水分や食事が摂れない場合には注意が必要です。経口感染が主な感染経路であるため、予防には石鹸と流水での十分な手洗いが重要です。
A群溶血性連鎖球菌咽頭炎:
A群溶血性連鎖球菌咽頭炎は、2〜5日の潜伏期の後に38度以上の高熱と強い喉の痛みが現れます。扁桃腺が腫れることが特徴です。学童期に多く見られますが、大人でも感染することがあります。細菌感染によるものなので、抗生物質による治療が必要です。
伝染性紅斑:
伝染性紅斑は小児を中心に見られ、両頬がりんごのように赤くなることから「りんご(ほっぺ)病」とも呼ばれます。ヒトパルボウイルスB19が原因で、10〜20日の潜伏期の後、両頬に赤い発疹が現れ、手足にも皮疹が出ることがあります。成人では強い関節痛が現れ、関節リウマチと間違われることもあります。妊娠中に感染すると胎児に影響を及ぼす可能性があるため、妊婦は特に注意が必要です。
予防方法:
上記の感染症はいずれも飛沫・接触感染が主な感染経路です。そのため、感染予防のためには、マスクの着用やこまめな手洗いが重要です。新型コロナウイルスが5類に分類されてから、多くの方々の感染予防対策が緩んでいることが、今回の感染症の流行の一因と考えられます。