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- 2023.09.13
- CATEGORY先生のへや
新型コロナ感染とインフルエンザにご注意
今年5月に新型コロナ感染が感染症法の5類に指定され、多くの方の感染対策が緩んでいます。今年夏には、子供のヘルパンギーナや通常冬に流行するRSウイルス感染が増加しました。更には夏休み、お盆、そして学校が始まり、新型コロナウイルスとA型インフルエンザの感染が広がってきています。9月初めにすでに群馬県でもこれらの感染症による学級閉鎖が発生しています。8月28日~9月3日の感染症Weekly Reportによれば、この期間の新型コロナ感染者は10万人を突破しました。
しかし、最近メディアでは新型コロナ感染についてほとんど取り上げていません。そのため、新型コロナはもう過去の感染症だと一部の人達は思っているようですが、依然その感染力は変わっていません。この病気の厄介な点は、感染しても約2割の人が無症状または軽い風邪の症状しか呈しない一方で、若い方であっても40度の高熱や喉の痛みで苦しんだり、味覚・嗅覚異常を生じたり、長引く咳や倦怠感に悩まされる場合があることです。新型コロナウイルスを甘く見てはいけません。
米国医師会雑誌9月12日号に掲載された論文「COVID-19 in the Fall of 2023―Forgotten but Not Gone」によれば、米国でも6月下旬からCOVID-19による入院や死亡者が徐々に増加しているとのことです。また、最近オミクロン株XBBから3種の新たな変異株EG.5、FL.1.5.1、BA.2.86に入れ替わりつつあるとのことです。前2者は、従来のXBBとスパイクタンパクが類似しているため、今後日本で使われるXBB対応新型コロナウイルスワクチンが有効であると考えられていますが、BA.2.86はそれらより免疫回避能力が強いとして注意を促しています。この論文では「これらの[COVID-19の波]がどの程度破壊的であるかは、ウイルスの行動にもよるが、重要なのは人間の行動である。」と述べ、混雑した室内での感染対策としてのマスクの着用を促しています。
当クリニックでも9月下旬からXBB対応新型コロナウイルスワクチン接種が始まります。ご希望の方は市のコールセンターと通じて予約してください。感染拡大を防ぐために、引き続き感染対策にご協力をお願いいたします。